- 体重は少なければよいというものではありません。しかし、体重を増やしたくてもなかなか増えない人もいます。健康的に体重を増やす方法をチェックしてみましょう。
無理な減量はからだに悪い
若い女性を中心に、「やせている」=「美しい」というイメージが定着しています。しかしながら、「やせる」ことは、肥満予防・改善には重要ですが、ほどほどが肝心です。肥満を気にしすぎて極端にダイエットすることにより、拒食症や過食症等を引き起こし、からだに異常を起こすこともあります。そこで、ダイエットをする前にきちんと脂肪の役割を理解しましょう。
「脂肪」=「悪」ではない
脂肪は少なければ少ないほどいいというわけではなく、適正範囲での維持が大切です。上の表で自分の体脂肪率の適正範囲を確認しましょう。もともと人間は、飢餓状態になっても生き延びられるよう、非常時のエネルギーを脂肪として蓄える機能を身に付けています。それと同時に、人間の生命活動は各種のホルモン等の働きによって円滑に行われるようになっています。脂肪はエネルギーの備蓄機能ばかりではなく、このようなホルモンの働き(特に女性ホルモン)などを助けるといった重要な役割も担っています。他にも脂肪には…
・体温を保つ
・肌に潤いを与える
・美しいボディラインをつくる
などの働きがあります。無謀な減量で体重や脂肪が減りすぎることは、肩こりや冷え性、生理不順などその他大きな疾病を引き起こすことにもつながります。これからは、自分とモデルやタレント、友人などとの見かけだけの比較ではなく、自分自身のからだの内部に目を向け、正しい知識や情報を得ることが重要です。
「やせ型の人」が注意すること
ダイエットはしていないのに、やせ過ぎて困っている人もいます。体重・脂肪が少なすぎても疾病リスクが高まることがわかっています。「何を食べても太らない」というやせ型の人は以下の事に注意してみましょう。
1.3食しっかりと食べる
食事の基本は1日3食。1食でも欠食すると栄養バランスが崩れてしまいますし、1食分のカロリーを摂りそこなってしまいます。日常的に消費カロリーが多い人は、活動量計等を用いて一度消費カロリーを確認してみることも重要です。消費カロリーと摂取カロリーを比較して、摂取カロリーが少ない場合は、少し増やして摂取することを心がけましょう。
2.胃腸の働きに問題がないかをチェックする
3食きちんと食事を摂取しているのに体重が増えない方は、胃腸の働きが悪く、十分に栄養が吸収されていない場合があるかもしれません。特に下痢が多い方や、食べ物が消化されずに便として出てくる方は要注意です。しかしながら、自分自身で胃腸の働きをコントロールすることは困難です。このため、胃腸の問題で心当たりのある場合、一度病院でチェックしてもらうことをお勧めします。
3.運動をしっかりする
体重には筋肉の重さも含まれています。この筋肉は二十歳を超えると運動習慣がないと年齢とともに減少し、そのまま体重の減少に繋がります。また運動は骨にも良い刺激を与えます。特に女性の場合は骨粗しょう症になりやすいため、骨を強化するためにも運動が非常に重要です。